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(仮)日々の生活(仮)の避難所だけどメインになるかもしれない。 ちなみにプレハブには住んでません。
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さて、マンガ買いましたので幾つか。



花輪 和一 / 青林工芸舎(2007/10)
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わたくしどものような若い読者には「刑務所の中」を描いたあの人、
と言った方が分かり易い、花輪和一さんのその名の通り「初期作品集」
booklogにもちらっと書いたけど、表紙からして血ィだらだら。
中味はもっと凄い、けれどスプラッターではないので悪しからず。
絵の迫力が凄いもんだから、ストーリーもさぞやドロドロ、と思いきや
肝心のところがあっさり「この後○○となったのでした」と、
コマの最後に一文で終わらされていたり、SFチックな作品や、昔話、
だじゃれ小話が混じってたりして決して胸糞悪い1冊ではない。



ほしよりこ / マガジンハウス(2007/12/06)
Amazonランキング:290位
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これは、また、全く毛色の違う一冊ですが・・・。
「きょうの猫村さん」を描いた、ほしよりこさんの新作。
短篇集で、どの話も筋がしっかりしてる。
けど、これを映像化しようと思ったら、一気にちゃちくなりそう。
というのも、この人の独特なえんぴつ画というか、ゆるーい雰囲気の
絵がいい味をかもし出してるんだと思うから。

ほっこり、クスっと、そして少しうるっと来るような話が3つ。

「たろちゃん」は幼稚園児のたろちゃんの日常を描いた作品。
たろちゃんはかねてからお父さんとお母さんに「インターネット」が
欲しいとねだっていた。
「インターネット」が12万円もすると知ったお父さんとお母さんは、
幼稚園児であるたろちゃんがなぜそんなに高いものを欲しがるのが不思議で
仕方がない。
でも、たろちゃんが「インターネット」を欲しがるのにはちゃんとした
理由があって・・・と言う話。

「僕とポーク」は、「僕」がいつもご飯を少し残してしまうところから
始まる。残して捨ててしまうご飯と、何処の親もよく言う「世の中には
満足にご飯を食べられない人も居るのだから」という一言から「僕」が
導いたのは、自分の残飯で豚を育てよう、という結論だった。
何故そう云う結論に至ったのか、が大変面白いのであえて説明はしない
けれど、次第に深まっていく「僕」と豚の「ブーちゃん」との絆、
そしてそれを取り巻く人間模様が淡々と描かれている。


わたしとしては、長編コントのような「文豪の苦悩・・・」が好み。
場末のスナックでチーママにあしらわれている自称小説家と、自称画家。
芸術談義に花が咲きすぎて、場外乱闘になりかけるも外が土砂降りと見るや
何かと理由をつけてお互い事態を沈静化しようとするヘタレぶり。
(これぞ変形「雨降って地固まる」だ。)
そこへ小説家であり陶芸や書道、油絵にも精通した紛れもない芸術家
「榊原雄山」先生が現れる。
本物の登場にビビリ通しのヘタレ2人、「ウム」しか言わない先生と、
おしゃべりなチーママ、更に先生の大ファンである、おかもちの
「モンちゃん」が加わって話はしっちゃかめっちゃかな展開に。




・・・と、ここまで書いた所で結構なボリュームになってしまった!ので
残りは後日。
ヨガやって寝ます。
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Gyaoで、吉井さんの「シュレッダー」のPVをフル放送してまして、
思い出したように観てみたのだけど、わたしの視聴後の感想は
「・・・マジックおじさんだぁ」です。
決してコメディチックなPVではないのがポイントです。
なんかカッコよさげに目元ギラギラさせてるんだけどね、最終的には
マジックおじさん。
おじさん生き物苦手なはずなのに、可愛い茶トラ?のにゃんこ撫でてて
マジックおじさんとにゃんこの可愛さが際立つPVだと思いました。

んなこたぁどうでもよくて、最近は漫画をジャケ買いするのが自分の中で
流行ってる、というか腕を磨いてまして、作者はおろか、こんな出版社
あったんだーみたいなレベルで知らない漫画を買うのが楽しいです。


この、「革命家の午後」という漫画もそう云う勢いで買った作品です。
革命家の午後

松本次郎
太田出版

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太田出版は、あれか、クイックジャパンか。最近読んだ事ないな。
松本次郎という人が、「マンガ・エロティクスF」という媒体に
発表していた読み切り集、らしい。というのを後から知りました。
ちなみにこのマンガ・エロティクスFのスーパーバイザーである
山本直樹という人が、先輩にあたることに驚き。
多分一番良い時代の我が母校を経験したんだろうなあ・・・。

エロティクス、というくらいなので、成人向けの作品が多い様ですが、
こればっかりは中味をみた事が無いので分かりません。
直接的な性描写の無い作品もある、とwiki先生がおっしゃってるので
そうなのでしょう。

この「革命家の午後」も性描写は出てきますが、徒にエロを押し出している、
あるいはエロが主題の類の本ではないので、安心しました。

一話完結の作品が5話入りで、あとがきつき。あとがきは解説になってます。

表題作をはじめ、5話それぞれの舞台設定が面白くて、買って成功したなー
と思うに至っております。

吸血鬼の末裔である事を単なる身体的な特性、或いは個性として現代を
平凡に生きようとする顛末を描いた「竹山君の日常」と、
昔々、いつかのどこかでの合戦に負け、生き残った2人の足軽が
戦で父母を無くした少女を拾い、彼女を売り飛ばして、逃げ延びようとする
「雑兵敗走記」の2話は舞台が日本、それ以外の3話は何処の国だかすら
はっきりしないのだけど、その不思議な感じが良い。

「革命家の午後」と題された2作品は、続き物ではないけれど、どちらの
話にもテロリストが出てくる割には主役ではないってのがポイント。
「砂漠の魔女」は、何かから逃げてる男と砂漠に住む狂人の魔女との話。
これも設定が面白いなーってのと、ありがちではあるけどどんでん返しが
あって、大人の寓話といった味わい。

あと、この人の描く人物は、微妙に髪型が変で、それも良い。

もしも本屋さんで見かける事があったら、おすすめです。
他にも、これは知らない作家ではないけど今更諸星大二郎が好きになって
色々と買ったので気が向いたら書きます。
台風が来るそうなので遠出を止めにした。

しかし現在午前11時過ぎの時点では、雨はそれなりに降るも
暴雨風雨とは程遠い。やはり北海道には台風上陸不能なのか?
それともこれから来るんだろうか。

何れにしろ、遠出を取りやめるほどの勢いは無かったようだ。
わたしの大義名分返してよ!

こんな雨の日には読書としゃれ込みたいところ。
先月は何故か旅行がとても多い月だったので、たくさん本を買いました。

その中でも、紀伊国屋書店で衝動買いして正解だった本が此方。


芥川龍之介短篇集
芥川龍之介短篇集
芥川龍之介(著),ジェイ・ルービン(編纂),畔柳和代(翻訳)

新潮社 (2007/06)

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外国人の方が編んだ芥川龍之介傑作集とでもいうべきか。
本編のほうは、わたしが紹介すべき余白が残されていないほど語り尽くされ
そして愛読されてきたまさしく名作に相応しい出来の短篇。
しかしながら、余り有名でない作品が入っていたり、逆によく知られた
作品が入って居なかったり。

これにはちゃんと理由があって、海外の出版に際して編まれたものと内容が
全く一緒だから。つまり如何いう事なの?というのをちょっと長いけど
編者のジェイ・ルービンが語っているところがあるので引用。
(改行は引用者)

芥川作品を読み、その中から私にとって最高と思えるもの、そして代表作と思えるものを今回の翻訳のために選んだ。わかりやすく―普遍的で―一本立ちできる作品を選ぶことにした。
昔から芥川作品の中で最も「重要」とされてきたものをそのまま入れることは避けたが、定評のある作品にはやはり見事なものが多く、結局収録することにした。
個人的に面白いと思えなかった作品は外し、日本の一般読者知らない主題や人物を巡る芥川の独創的な解釈が主眼となる作品も外した。
(中略)
ペンギン・クラシックスによって代表される「世界文学」に加わるにふさわしい作家として芥川を紹介するにあたり、私は以上のようにして、日本の読者にしか完全に理解できない側面は取り除いたわけである。本書に収録した作品は芥川の最高の作品だと思う。
同時に、日本の読者だけに向けられた作品は、芥川の最高の作品ではないと考える。

「芥川龍之介短篇集」ジェイ・ルービン編 村上春樹序 2007 P12-13より


という事で、ごくごく平たく言うと、予備知識が豊富にあるわけではない
方にも面白く読める作品群、という事らしい。

編者は日本以外での出版を据えてこの短篇集を編んだ訳だけど、これは
案外現代に生きる(そしてそれほど予備知識の無い)日本人にも大変
ありがたい編集のされ方なのではないかと思った。

芥川作品に限らず、極端な話最近の作家が書いた作品でさえも、希に
前提がさっぱり理解できず、故に面白さが分からないという事がしばしば
起こりうる。(これはわたし自身の無知の所為もありますが。)

その「分からなさ」は、例えば作中の時代に自分が生まれていなかったり
知識不足だったり、色々な物に起因するのだと思う。
でも、よっぽどの専門書で無い限り、小説を読むに当たって必要な程度の
予備知識などはそれほど難しくなく手に入るものなのだから、
ほんの僅かなつまづきを理由に、素晴らしい作品を原語で読める喜びを
易々と捨ててしまうのは勿体無いと思うのだ。

そう云った意味で優しい短篇集だというのがこの本を買ってよかったと
思える理由の一つ。


もう一つは、そうした眼で選ばれた作品が、作中の舞台の時代別に
並べられているという事。
つまり、江戸以前の話、江戸時代の話、近代の話、そして芥川自身の話、
と言った風に。

これらは発表された順に直すとバラバラなのだけど、平安時代末期を舞台に
羅生門でババアのみぐるみ剥いだ話の後に、藪での殺人を巡って関係者と
目撃者の証言がちぐはぐだっつー話を読んで、更には地獄の様を写し取った
屏風を書いた男の話を読むと、なんだかまとまりがあって頭も疲れないし
個々の作品にまた別の味わいが出るでしょうという事らしい。

これ全く予期していない嬉しいポイントで、時代があっちゃこっちゃ
飛ばないのがこんなに疲れないとは!という新しい発見をした気持ち。



と、色々挙げ連なったけれども、何よりのご馳走は、芥川のよどみの無い
筆致、これに尽きる。
流れるように、とはまさにこのことなのだろうかと。
こういう美しい文章の(美しいものばかりではないけれど)原典を読める
という歓びは何にも変えがたく、日本人に生まれてよかったとつくづく
感じるに値すると思う。


前菜・メインディッシュ・デザートまで網羅されている短篇集なので
見つけたら買いです。1,600円と高くないのもまた魅力。
嗚呼。匂い立つね。最近多いね。
それを目前にした人の、事細かな行動がわかるって言うのは
著名な人ならでは、といえるのだろうか。

そして、置き去りにされた人たちの、茫然とした感じ。
影まで抜け殻、藁のようなスカスカさ。

ただの塊、を入れるただの箱、それを運ぶ無表情なひとたち。
影までスカスカになるほど茫然自失としたさま、目の下のクマ。
コントラストが見事だ。

ああいうのいいな。滅多に見られないから。


さて、「あれ」は綺麗な箱に入れてもらえただけ良いのです。
この本に出てくる「他人に命を奪われた人」たちは、
長い間そういった箱に入れてもらえなかった人ばかり。

「三丁目の猟奇」唐沢俊一・ソルボンヌK子三丁目の猟奇
唐沢俊一・ソルボンヌK子

ミリオン出版

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ま、こんな短いタイトルで色々な情報を詰め込めて、
しかも大ヒット漫画・映画のパロディーでもある、となると
まさにこれ以外のタイトルが思いつかないほどなのですが、
要は昭和30年代に起きた主な猟奇殺人を、唐沢俊一の文章と
その妻・ソルボンヌK子の漫画で軽妙且つポイントを押さえて紹介、
といったところでしょうか。

重くならずに読めるので、あの時代の殺人事件をさくっと知りたい、
と言う人にはお勧めですが果たしてそんな人居るのだろうかという疑問。

如何でもいいやね、どの道ニッチな分野です。

全編通して主張されてるように、本書で紹介されている殺人事件が
昭和30年代という、エネルギッシュで渾沌を極めた時代に起きている
ってところが最大のポイントで、貧困や痴情の縺れなどが原因の
旧来型の犯罪から、明らかにそれらとは違うタイプの犯罪、
つまり「何となくむしゃくしゃして」という今でもニュースで頻繁に
聞くような理由や、目的のはっきりしない殺人など、いわば
犯罪ニューウェーブが吹き荒れた時代でもあったらしい。

また、所謂「毒婦」が台頭してきたのもこの時代だったとか。
平気だったのかどうかは兎も角、実に勝手な理由で人を殺める
ご婦人が本書にも出てきますよー。
戦前にだって毒婦は居たじゃねーか、って一瞬思ったのですが
(かの有名な阿部定とか)アレらはいわば、ぽっと出、で
この時代にはそう云う人たちが次から次へ現れるのですから、
台頭と言うのが正しいかと思います。

読後の感想としては、かるーい感じで面白かったす。
殺人事件の本とりあげて、面白いっつーのもアレですけれど。
漫画のお陰でクスっと笑えたくらいにして。脚色アリですからね。
残酷な描写もお話の流れ上、出てきますが、別に見て気持ち悪くなる
レベルの描写ではないと感じましたので、免疫が無くても大丈夫かと。

わたくしの無駄な感想よりも、「はじめに」を引用した方が
100倍有用だと思いますので、引用。カッコ内はわたくしの補足。


そこ(昭和三十年代)には、ほかの時代にない、濃厚なノスタルジーの要素がある。
(中略)
それは、まず、許容できる範囲での貧しさというものに原因があるだろう。そして、その貧しさから、日一日、年一年と、脱却できていくという喜び、希望のようなものが毎日を満たしている。
(中略)
しかし、光あるところには必ず影がある。昭和三十年代を照らしていた希望の光がまばゆいものであればあるほど、その光によって形づくられる影は濃く、また、大きい。昭和三十年代の犯罪史をひもといてみると、そこには、ほかの時代の犯罪に見られない、ユニークさと、時代を反映させた新形式を合わせもった犯罪が目白押しなのである。

「三丁目の猟奇 はじめに」唐沢俊一・ソルボンヌK子(2007)より


と、言う訳で、時代考察が色んなデータでかっちり裏付けられてる、とか
事件の概要から詳細・裁判の内容に至るまでが分かる、といった類の本では
無いのですが、本書では別にそれは目指してないようです。

知的好奇心をちょこっとくすぐってくれる、そういう軽さがあって、
さくさくっと読める(つーか殆ど漫画だ)し、読後重くならないのが良い。
もっともっとマニアックな情報満載でも良かったかなあ、という気は
若干しますが、そこは唐沢俊一先生の著書でありますから、計算された
バランスなのかもしれません。

あ、あとお分かりとは思いますが、どの事件が紹介されてるかは、
唐沢俊一チョイスなので、1冊買って総てが分かる、という内容とは
程遠いです。入り口に最適、な本だと思うのでこれをキッカケに、
他の事件や他の時代にも興味をもって、色んな本を調べてみたくなる、
と言う意味では価値があるかと。
先週何冊か本を買い込みましたので感想なぞ。



機動旅団八福神 5巻
福島 聡 (著)

エンターブレイン

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あれよあれよと言う間に5巻目へと突入した感がありますが。
愈々物語の導線を見失いかけております。
なんというか続きものの場合、大体佳境に入ってきたな、
とか導入部分が終わったな、とかあるもんだと思うんですが。
この作品に関しては一向にそれが見えないのですよねぇ・・・。
益々混沌としてきた感じ。

でも、同じビームコミックでも比べるのに適さない気はしますが、
カネコアツシのSOILに於いても、おいおいこれどうやって
結論付けんだよ?って2巻辺りまでは心配でしたが、現在は
総ての伏線が綺麗に繋がって、物語が収束し始めてますので
この機動旅団八福神でもそういうミラクルを期待してます。




群青学舎 一巻
入江 亜季(著)

エンターブレイン

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こちらは全くの飛び込みで(って表現おかしいか)購入。
何となく絵柄が好きだったのと、若干エロスのにおいがしたので
買いましたが、エロスはほーんのちょびっとしか有りません・・・
基本的には短編集ですので、色々なお話が入ってますが
ツンデレ多目です。

学級委員長×不良、節操のないモテ男×彼を睨みつける女の子
と言った懐かしい匂いのする組み合わせや
美しきカフェの女給(自信過剰)×彼女に全く興味の無い大学教授、
と言った逆ツンデレもあり。

一部、導線を見失って分かり辛いところがありましたが、
次の巻も買おうかなーといった感じ。
萩尾望都っぽい感じもあるなぁ。アメリカン・パイとか。




あなたの町の生きてるか死んでるかわからない店探訪します
菅野 彰 (著), 立花 実枝子 (著)

新書館

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これも全くの事前情報なしに購入。
兎に角タイトルに惹かれた。エッセイなのか漫画なのか微妙ではある。

で、中味はといえば看板に偽りなし、というか
まさしく「生きてるか死んでるか分からない店」に突撃し、
時に意外な(?)うまいもんを見つけたり、予想通り
ヤヴァイもんを食わされ「マーライオン」の様にゲロったり、と
体当たり取材の結晶。

何故食いもんとは呼べない様なものを平気で出す店が、
潰れずに一応営業出来ているのか。
面白いように危ないもんばかり出されるさまは、
読んでいて大変愉快ですが、自分なら絶対に遭遇したくない。

特に、油物がヤヴァイというのは、言われてみれば納得ですが、
体当たりしたからこそ得られた豆知識なのではないだろうか。

つまり、客がこないもんで経済的に余裕が無いのか、或いは
使用頻度が少ない為か、兎も角油が古くなっちゃってるという
事らしい。で、それにあたってオールリバース。と。

また、店舗の2階部分が住居になってるぽくてしかも小汚い
店はやばいとか、死んでる店はインテリアも時が止まってるとか
耳寄り情報が一杯。よらねーよ。

ただ、中味のレイアウトについて、文章部分が2段組というのが
個人的に読みづらいのと、この作家さんの癖なのか
話の大筋に関係無い瑣末な出来事(例えば今日は鍋して
コタツで寝ただの、声優と喧嘩しただの)への言及が非常に多く、
彼女らの生活ぶりには一切興味が無いわたしの様な読者には、
はっきり申し上げて蛇足かと。

そして細かいことなのかも分からないが、日本語が余り綺麗でない
というか、現代風というか。
お前が言うな、と言われてしまえばそれまでだけど、
どうやら著者の方は所謂「ライトノベル」の作家らしいので
ラノベ臭とでも言いましょうか、そう云ったものが本書全体に
漂ってるのは否めません。

何れにしろ、それらは個人的な拘り且つ不慣れなだけ、
という事だろうし、何より体当たりの取材に関しては
一読の価値あり。

ちくしょー。

でろでろ 8 (コミック)

講談社
押切 蓮介 (著)


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間違えて2冊目購入。
どうすんだよー。1巻とかなら兎も角、8巻2冊買ったって意味ねぇよー。

あ、新刊でたんだー。って思ったんだよ、その時は。
家に帰っていそいそと開いて、1ページ目読むまではさ。
うきうきだったんだよ。

で、開いて、あー!これ新刊じゃねぇ!ってなった時のショック。
背骨の横っちょの辺りがゴリン!ってなったもんね。

と言う訳で、これから必死こいて欲しいと言う人を探します。
ブクオフでうっぱらえばいいんだろうけど、どうせたいした
値段つくわけじゃないし。

あーもったいね。

ちなみに、これは「でろでろ」よりもっと需要が無いと思われますが、
中島敦の「李陵・山月記」他数編収録されてる新潮の文庫本も
重複して購入してしまってるので、欲しいと言う人を探してます。
本当は角川文庫のが欲しかったはずなのに、家に帰って袋あけたら
新潮と角川の1冊ずつ買ってたわ。その代わり、買おうと思ってた
「ヰタ・セクスアリス」が入ってなかった。

分からん。
本屋でのわたしの思考と行動の結びついて無さが分からん。
今日本屋で随分懐かしい本が表紙も新たになっているのを見つけたので

あぁ、コメントしてなかったなぁと思って。今更コメント。



不道徳教育講座

角川書店

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思い入れが強すぎてうまく紹介の出来ない作家の1人。三島由紀夫。

とはいえ、今回紹介させていただくのは

素晴らしい小説でも、戯曲の数々でもなく、エッセイ。



「不道徳」というだけあって、中には

「弱いものをいじめるべし」なんて項目もある。

しかし読み進めればすぐ、その本当の意味は分かる。

このエッセイが書かれた当時とは、社会や文化的な背景は随分違うものの、

現代にも十分通用するような「講座」ばかりである。



今日本屋で見かけた文庫版の帯には

「三島のウィットに富んだ視点による・・・」

みたいな事が書いてあったが、まぁ要するにひねくれている。

だけれども、ことの本質を捉えきっている。



わたしがこのエッセイに出会ったのは高校時代だっただろうか。

まだ、人生経験が浅く(今だって十分そう)、中には

「へぇ~・・・大人の世界はそうなのね」と

良い悪いも分からずに、受け入れていた話もあったが

今読み返してみると、

「ははぁん、あるある、そういうこと」と

納得できて、自分が確実に(not着実)歳を食ったのを感じる。



どの回も綺麗に「ふって、落とす」という形が守られてあって

よくもまぁ、毎回こんなに色々思いつくもんだと感動する。



ただ、個人的にこう云う視点を持つ事は結構気持ち良い。

多分、元来の性格がひねくれているからしっくり来るのだろう。



ひねくれてる云々を抜きにしても、

物事に対して批判的な視点を忘れないというのは結構大事かもしれない。

それの端たる例が、ネットや新聞テレビなどのメディアとの付き合い方で

もう今時、総てを鵜呑みにしている人なんていないかもしれないが

下手すりゃお堅い系の新聞だって、ものすげぇ嘘を書いている事もある。

(いつだったか、ワームの事を、コンピュータウィルスって書いてたよ・・・)



だから、どんなに正しそうでももっともらしくても

心のちょっとしたどこかで「それほんとかぁー?」って思う事が

賢い身のこなし方に繋がっていくかもしれない。

(余り疑いすぎだと、偏屈な奴という噂が立って嫌われる可能性大)



疑ってかかったほうが、面白い事が多い。

例えば、とある人の信じられないような話を聞いて

「それほんとかよ?」っていうワンクッションが合った方が、

もし本当だった時は、「うわ、ほんとだ」っていう驚きがあって楽しい。

もし嘘だった時は、「やっぱり嘘だった」っていうシメシメ感があって楽しい。



まぁ、以上の事はこの本の内容とは直接関係ないのだけれど。脱線。



勿論、視点だけじゃなくて、毎回語られているエピソードそれ自体が

「なるほどねぇ」とか「そういうことあるわ、確かに」とか

言いたくなるようなものが多い。

堅苦しくなく、人生のちょっとした勉強が出来た気分になれる一冊。



あぁ。やっぱり冷静な本の紹介が書けなかった・・。
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