ザ☆不機嫌

今日は、もぅ、このカテゴリーに入れるのも嫌なくらい。

たった10分前の、険悪な空気ったら。

その険悪な空気がこれまたたった5分ほどで作られていると知ったら。



あぁどうしてこうなんだか。

たった一言ではないですか。

今回の双方の言い分は以下の通り。



　　わたし）わたしに対して奢りのみえる発言があったのではないか。

　　　　彼）奢りなのではなく、自分の次元から話した本心なのであり

　　　　　　奢りであるという色眼鏡を外して俺の話を聞いて欲しい。



こんなんでは歩み寄れるはずも無く。

まぁ、核心をぼかすと何の事やら、と話の論点すらボケそうなので

敢えて言いましょう。

お前が俺のことを嫌いになるという理由では、僕達は別れないでしょう。

こんな事を言いやがったのです。

俺には何となく、結末が見えると。どういう結果に落ち着くにしろ

お前が俺を嫌いになるという事にはならないだろうと。



それって奢り以外の何もんだよ、ばーか。もっと緊張感持てよ。

もっとも、この発言ひとつとって奢り呼ばわりしてるわけじゃない。



人を好きになるのには、それほどパワーは要らない。

何故なら、意識しなくても、好きになるほうへとどんどん流されるから。

でも、好きな人を嫌いになるのには、とってもパワーが要る。

何故なら、その人への「好き」の素を一つずつ潰さなくちゃならないから。

それでも、一気に「好き」の素がぶちっと潰れるときだってある。

付き合いが長ければ長いほど2人の間には様々な事象が起こってきたのだから

「好き」の素と同じくらい「嫌い」の素候補が沢山ある。



つまり。「あ、ここがどうしても許せないな」と思い始めたら

一気に、此処も嫌い、あそこも嫌い、となる可能性だってあるのだ。

相手をよく知るが故に、とは皮肉なもので。

わたしの場合、もう4年にもなるのだから、当然といえば当然か。



正直に言えば、嫌いになる為のパワーが無いだけかもしれないとも思う。

平々凡々に続いている生活に、衝撃を与える事は、疲れる。

疲れと、「あいつに良いとこなんてねぇよなー」という思いが一気に押し寄せる。

そうすると次々と、あんな迷惑もかけられた、こんなひどい事もされた、という様に

疲れそっちのけで、どんどん悪い方の思い出がまさしく走馬灯状態でよぎる。

で、あの人さえ居なければこんな苦労する事もなかったという風に落ち着いてしまう。



この思考フェーズに、自分のやってきた事は一切含まれない。

自分が逆に、どんな迷惑をかけたか。

自分が逆に、どんなひどい事をしてきたか。

自分に一体、どんな良いところがあって、それが相手のメリットにどう繋がってきたか。

これらを一切考えずに、一方的に相手の事を批判できるわたしは

案外とても強かな人間なのではないか。強かでずるい。



此処まで来て、ようやく気づくのだ。

緊張感なく過ごしていたのは、わたしの方ではなかったかと。

人間と人間とのぶつかりあいで、

相手に不機嫌にさせられないという確証などあるはずが無いのに、

「何でそんな嫌なこというのかなー」

と、腹を立てる。その事こそ、わたしの甘えの表われなのではないか。



わたしが善いことだけをする筈が無いように、

相手だって善いことだけをわたしにしてくれる筈は無い。

わたしが善いことだけしてあげたくても出来ない様に、相手もまた、出来ないのだ。

「そんな嫌なこと」言うのだよ、人間は。

わたしだって「そんな嫌なこと」沢山言っている。

意識して言っている場合すらある。



これが、面と向かってのことだったら、適当にお茶を濁して終わらせられるのに。

何となく時間をおいて、また何となく通常の接し方に戻していって終わるのに。

わたしたちには、それが出来ない。

でも、だから、一つ一つの悪い蟲を潰してこられたから、今に到るのかも知れない。



さて、寝てるあの人を起こして謝ろう。

頭を下げる事は、出来ない。女の武器・嘘泣きだって出来やしない。

それでもいいのさ。

素直に、ごめんなさいだ。