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(仮)日々の生活(仮)の避難所だけどメインになるかもしれない。 ちなみにプレハブには住んでません。
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あんまり見てる人いないだろうけど。

このブログのタイトル変えようかなぁなんて。

こう、一貫したスタイルとかテーマが見えてこないね。

イマイチ使い方がよく分かってないってのもあるけど。

かといって、かっちょえぇ英語のタイトルってわたしには合わないだろうなぁ。

そもそも英語を思いつかない。思いつけない。

だってわたしは日本人。



元々行きたかった文学部だって、ぜーったい英米文学は勉強しないと思った。

多分わたしのアタリが悪かったんだろうけど、兎に角、翻訳が不自然で。

どうやったって日本人のわたしにはわからない部分が多すぎる。

そこで外国文学を通して外国の言葉や習慣に興味を持つと良いのか・・・。

わたしは、全くその方向を目指す事をしなかった。

それ以前に、日本語の魅力という物に少しずつ目覚めつつあった。

日本の気候、社会、文化、制度、慣習、食、等に囲まれて育ったから

どうしても日本を舞台にした、日本の作家の物の方がぐっと心に来る。

これって感受性の幅が狭い事の裏返しかもしれない。

だとしたらわたしは文学部なんて行かなくてやっぱり良かったのかも。



それはさておき。

同じ日本の文学でも、その種類は多種多様で。(当たり前)

専門に勉強してきた訳じゃないから偉そうなことはいえないけれど、

あくまでもここからはわたしの実感としての話。

好きな作家が何人も居る中で、特に印象に残った作家の話を。

 

1.中島敦 

山月記・李陵 他九篇

岩波書店

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随分熱をこめてレビュー書いたのに、たった今全部消えましたよ、と。

さて、気分を改めまして。中島敦。有名人ですが。

この人の「山月記」を教科書で読んだ人も多いのではなかろうか。

読んだ事のある人はご存知の通り、この人の大きな特徴といえば、漢文体。

あくまでも「体」なのであって、漢文なのではないですが。

慣れていないとちょっと面食らいますね。しかしそれにめげる事無く読む価値あります。

この文体特有のリズムと、話のテンポが小気味良くマッチしているというか。

あ、ちょっとこの紹介のしかた恥ずかしい。

この文庫に収録されている、西遊記をモデルにした「悟浄」シリーズは特に秀逸。

「山月記」も「悟浄」も色で言うとブルーか、深緑な感じ。

一貫して彼の作品には、「存在している事の寂しさ」が漂います。

中島敦という人は、記憶によれば(曖昧)あまり長く生きられなかった人で、

それゆえに作品も多くはありません。(書簡・レポート等除く)

真面目に生きた人だったんだなぁという実感がひしひし伝わってくる作品を。

この文庫は特に、内容てんこ盛りでお得です。





2.芥川龍之介

羅生門 蜘蛛の糸 杜子春―外十八篇

文芸春秋

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わざわざ紹介するのも恥ずかしいですが。

数ある作品集の中でもこれが一番分かり易くて良いかなぁというのがわたしの感想。

最後に収録されている、「歯車」が圧巻。

最後の一行を紹介。

 誰か僕の眠っているうちにそっと絞め殺してくれるものはないか?

・・・中島敦に始まって、何故芥川、しかも歯車?と自問自答してます。

この作品がどういう経緯で書かれたかというのは調べて貰えば分かることなので

わざわざ此処でわたしのへっぽこ知識で繕いませんが。

晩年に書かれたものだったと記憶しています。

特に幻覚・幻聴ともにひどくなっていく時期で、読んでいて痛々しい。

それが、病んでいる心にはマッチするわけですが。危険なマッチンぐー。

この辺から読み飛ばしゾーン

芥川の自殺に関しては、当時も現在も様々な憶測が飛び交っています。

が、その説のどれもイマイチ的を得ていない様な・・・。

この文庫の解説を書いていらっしゃる臼井吉見氏が唱えるように、

理由など、本人にも分からなかったのではなかろうか。

「唯ぼんやりとした不安」

とは有名な彼の遺書であるが、人間死のうと思ったとき、それを決意させる事が

ぼんやりしていればしているほど、感情が行動へ烈しく還元されるのではないか。

「ぼんやりとした何か」が「何者であるか」が分からない。

これは、想像を絶するようなストレスであり、似たような状況をベンサムの構想した

一望監視装置にも見て取る事ができる。

またはフーコーの近代権力モデルとでも言うべきか。

ここでいう「権力」を「不安」に置き換える事により彼のストレスは容易に想像できよう。

あ、ちょっとこの辺の運び、乱暴だろうか・・・。まぁね、へっぽこだから。

常に「不安」を意識せざるを得ない状況、「生き地獄」をさまよう<自ら>を

見事に小説の型にはめたのが、この「歯車」という作品・・のような気がします。

ちょっと読むのが辛い、作品。

ここまで描くと、どろどろしてそうですが、この作品集には

心があったかーいオレンヂ色になる「杜子春」なんかも含まれていて。

とにかく初期~晩年にかけてざーっと収録してあるのでお勧め。

 





そろそろ分かりましたか?わたしは一冊でざーっと読める文庫が好きなのです。

うん、ずぼらだから。



なんか長くなったから、今日はここまでー。

わたしは、へっぽこだから、鋭いつっこみおまちしてます。
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